日本地理学会2012年秋季大会における研究例会の報告

首都大学東京で開催されました日本地理学会秋季大会中の2012年10月7日(),本研究グループの例会にて以下の研究発表がありました。(参加者12名)

川口夏希 氏(大阪市立大学文学研究科・都市文化研究センター)「フランス郊外空間とエスニック・マイノリティ

<発表要旨>
フランスの大都市では移民世帯の2世代,3世代に渡る失業と貧困,暴力,社会的排除の問題が顕在化し,フランスが抱える大きな社会問題となってきた.そうした中で,公の場でのスカーフ着用の問題に象徴されるようなムスリムとの軋轢が,社会統合,ジェンダーとの関連で大きな争点となっている.こうした諸問題は大都市郊外,とりわけ大規模住宅団地を舞台として頻発することから,フランスでは移民問題を含む社会問題は,都市あるいは郊外の問題として捉えられ,その対処は「都市政策」という形でなされてきた.本報告では,パリ郊外北東部プレーン・サン・ドニ地域を事例として,郊外の移民をめぐる問題の歴史的形成過程と郊外問題に対処する都市政策の展開,地域の開発について具体的に検討した.

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